恋愛で使える3つの基本会話術

あなたが初対面の異性相手に好感を持ったとしましょう。

次にあなたは、相手に好感を抱いてもらい、また会う約束をしたいという感情が湧くのではないでしょうか。

ここでご紹介するのは、会ったすぐその場で強引に連絡先を聞き出そうとか、当たって砕けろ的な、自分本位のコミュニケーションではありません。

どのようなモテるテクニックも会話術も、「うさんくさい」と思われていてはまったく意味はなく、むしろ逆効果。恋愛においても、関係を発展させていくには、相手から信頼を得ることが何よりも大切です。

 

 テクニック1.YESセット

YESセットとは、相手に心の中で「YES」と答えてもらう会話を投げかける方法です。

 

◇人は、信頼や好意を寄せている相手からの話や情報は、素直に受け入れることができます。→YES

◇一方で不信感を持つ相手や嫌いな相手の話や情報は、受け入れることができません。→NO

 

嫌いな人からの指摘は聞きたくないけれど、尊敬する人からの指摘は素直に受け入れることができる。

あなたもそんな経験はないでしょうか。

 

私たちの脳には、目の前の相手や情報が信用できるか、できないか、正しいか(=YES)、正しくないか(=NO)を判断する「検問」があると思ってください。ですから、初対面の相手、よく知らない相手と話しをするときは、検問も厳重で簡単には通過させないため(つまりNO)、多くの人は相手や相手の話を頭から信用することはありません。

 

この検問を、くり返し「YES」で通過していくことで、

もうこの人の話しは大丈夫だ。信頼できる。と検問が判断するようになります。

 

例えば、あなたがある交流会で出会った人のことが気になり、隣の空席に移動して会話をしようとします。

 

あなた 「こんばんは。隣は空いていますか。」

相手 『はい。空いていますよ。(YES)』

あなた 「ずいぶんとたくさんの方がお見えですね。」

相手 『そうですね。(YES)』

あなた 「今日はお1人で?それともどなたかと一緒にいらしたんですか?」

相手 『今日は1人です。(どちらにしてもYES)』

あなた 「そうでしたか。どなたかともうお話しになりました?」

相手 『ええ。(YES)あちらに座っている方々と・・・。』

あなた 「ああ、あの方々ですか?」

相手 『そうそう。(YES)出版関係の方とアパレル関係の方だそうですよ。』

あなた 「へえー 出版関係とアパレルの方ですか。業種も豊富ですね。」

 

相手からYESの答えを引き出し続けるポイントは以下の2つです。

1.明らかな事実でYESの答えを引き出す

2.相手の使った言葉でYESを引き出す(3−8 相手の言葉で会話をつなぐ)

 

より自然にスムーズにYESセットの会話を続けていくには、相手をよく観察するということも大事です。

相手にとって、YESの答えを返す会話というのは、相手にとっても心地よい会話です。

心地よい会話を続けられる相手というのは、自然と心を開くことができる相手になります。

 テクニック2.印象を残す(アンカー)

「アンカー」とは日本語で「錨」のこと。心理学NLPには、五感から入る特定の情報を引き金として、

それに対応させた望ましい感情や反応を引き起こす「アンカリング」という方法があります。

これをコミュニケーションに応用すると、つまり、あなたのこと、あるいはあなたの特定の言動に対して、

好感を抱く反応を紐付することです。

 

例えば、メジャーリーガーのイチロー選手が、

必ず決まった動作を行ってからバッターボックスに入るのを見たことがあるかもしれません。

決まった動作が、ベストパフォーマンスを引き起こす「アンカー」になっているのです。

 

私たちにも日常的にそれはあって、

・ある香りを嗅ぐと、懐かしい感情が沸き起こる。

・朝にコーヒーを飲んで、仕事モードのスイッチを入れる。

・ある音楽を聞くと、片思いだった人を思い出して切なくなる。

こうした経験が思い当たりませんか。

 

では、どのようにアンカーを打つかですが

・あなたと話す ⇒ 褒められる ⇒ 嬉しい感情が湧く

・あなたと話す ⇒ 褒められる ⇒ 嬉しい感情が湧く

 

これを何度もくり返していくうちに、

「あなたと話す」⇒「嬉しい感情がわく」=「あなたと会うと嬉しい」

このような条件付けが行われていきます。

 

ポイントとしては、より積極的に自己重要感を満たし信頼関係を築くという点で、

相手を承認する言葉がけを行っていきましょう。

もちろん、本当に思ったことを、誠実な言葉で伝えることが大前提です。

誰もが承認欲求が満たされることを強く望んでいます。

 

特に日本人は、近しい間柄であっても言葉でほめる、ねぎらう、認めることを、恥ずかしいから、

言わなくてもわかっているだろうから、という理由で伝える機会が少ないようです。

 

だからこそ、積極的に満たしてくれる相手に強く信頼や好感を抱きやすいのは自然なことなのです。

 テクニック3.現在⇒過去⇒未来の順で話題を振る

相手に現在の話、過去の話、未来の話をしてもらうことで、

あなたへの信頼度を短い時間で築きやすくする会話の方法です。

 

例えば、仕事や趣味、ハマっていることの話(現在)をきっかけに、

子どものころに成りたかった職業の話題へ振ったり、子どもの事に夢中になっていたことの話(過去)へ。

 

そして、先々仕事でどんなことをやっていきたいのか、達成したいことは何か(未来)へと話を振っていきます。

 

あなた 「今はヨガをやっているんですね。身体を動かすのはお好きなんですか?」

相手 『そうですね。学生時代はテニスをやっていたんです。』

あなた 「テニスですか~、いつごろから始めたんですか?」

相手 『中学のころからです。』

あなた 「それはスゴイ。テニスが本当にお好きなんですね。ちなみに小学校のころも?」

相手 『いえ、テニスは中学からで、小学校のころはバスケをやっていたんですよ。』

あなた 「へ~、運動神経が良いんですね。活発な子だったのかな。僕も子どものころから野球をやっていましたけど、もう夢中で。休み時間になるとすぐグランドに駈け出してましたね~。」

相手 『そうそう、昼休みとかは上級生と体育館の取り合いになってました。』

 

こんな風に、過去の話は子どものころにどんなことに興味を持っていたかを聞きながら、

5歳〜7歳くらいのころまで話をさかのぼっていきます。

 

日頃、職場の知り合いや初対面の人など、大人になってから知り合う関係で、

子どものころから未来のことまでを知っている人というのは、そう多くは存在しません。

 

現在、過去、未来の話をすることで、短時間の会話であっても、

まるで子どものころからの知り合いであるかのように、相手にとっては自分をよく知る存在になれるのです。